血栓症診療update-新規経口抗凝固薬を加えて広がる世界
《新規経口抗凝固薬をどう使うか?》脳梗塞再発予防における新規経口抗凝固薬の位置づけは?
矢坂 正弘
1
1国立病院機構九州医療センター 脳血管センター脳血管・神経内科
キーワード:
Warfarin
,
抗凝固剤
,
再発
,
経口投与
,
脳梗塞
,
脳出血
,
発生率
,
薬物用量反応関係
,
臨床試験
,
治療成績
,
リスク評価
,
医薬品適正使用
,
Apixaban
,
Dabigatran
,
Rivaroxaban
,
Edoxaban
Keyword:
Rivaroxaban
,
Dabigatran
,
Administration, Oral
,
Anticoagulants
,
Clinical Trials as Topic
,
Dose-Response Relationship, Drug
,
Recurrence
,
Warfarin
,
Incidence
,
Treatment Outcome
,
Risk Assessment
,
Brain Infarction
,
Intracranial Hemorrhages
,
Apixaban
,
Edoxaban
pp.17-21
発行日 2012年7月1日
Published Date 2012/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012271431
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・脳梗塞の既往は脳梗塞再発の大きなリスクであるのみならず、頭蓋内出血の大きなリスクでもある。したがって、再発予防を図る場合、頭蓋内出血の予防も併せて考慮する。・新規経口抗凝固薬の非弁膜症性心房細動に伴う脳梗塞の再発予防効果は、warfarinと同等かそれ以上である。・新規経口抗凝固薬では頭蓋内出血がwarfarinと比較して大幅に減少する。・頭蓋内出血を避けるには、その最大のリスクである血圧管理を徹底する。・脳梗塞予防効果と低い頭蓋内出血発症率を考慮すると、脳梗塞再発予防には新規経口抗凝固薬を第一選択とする。・腎機能障害など新規経口抗凝固薬投与に伴う出血リスクが高い症例では、用量調節が容易なwarfarinを考慮する。
©Nankodo Co., Ltd., 2012