胃癌リスク診断を巡って-現状と問題点
地域における胃癌リスク診断と胃癌予防 夕張市、福島町、山形市での取り組み
間部 克裕
1
,
古田 精一
,
小笠原 実
,
大泉 晴史
,
菊地 正悟
,
加藤 元嗣
1北海道大学病院 光学医療診療部
キーワード:
ヘリコバクター感染症
,
Helicobacter pylori
,
胃腫瘍
,
抗細菌剤
,
集団検診
,
多剤併用療法
,
分類
,
リスク評価
,
腫瘍の早期診断
,
除菌療法
,
福島町(北海道)
,
山形市
,
夕張市
Keyword:
Anti-Bacterial Agents
,
Classification
,
Drug Therapy, Combination
,
Mass Screening
,
Stomach Neoplasms
,
Helicobacter pylori
,
Helicobacter Infections
,
Risk Assessment
,
Early Detection of Cancer
pp.1131-1136
発行日 2013年6月20日
Published Date 2013/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2013284981
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胃癌の原因がH.pylori感染であり,除菌により胃癌が予防できることが明らかになった.本邦では胃X線による胃がん検診が行われてきたが,今後は胃癌=H.pylori感染症として対策を行うことが求められる.胃癌標準化死亡比(SMR)の比較的高い,北海道夕張市,松前郡福島町,山形県山形市において血清H.pylori抗体とペプシノゲン(PG)検査を組み合わせた胃癌リスク診断を行った.約50%がH.pylori陰性,PG陰性のA群であり,胃癌リスク診断が検診対象集約に有効であることが示された.一方,H.pylori感染率は年代や地域よって異なり,予算や内視鏡検査のキャパシティー,胃がん検診の具体的運用など,課題も明らかになった.
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