胃癌リスク診断を巡って-現状と問題点
対策型検診からみた胃癌リスク評価の問題点
加藤 勝章
1
,
菊地 亮介
,
島田 剛延
,
渋谷 大助
1宮城県対がん協会がん検診センター
キーワード:
ヘリコバクター感染症
,
Helicobacter pylori
,
胃炎-萎縮性
,
胃鏡法
,
胃腫瘍
,
抗細菌剤
,
集団検診
,
多剤併用療法
,
分類
,
リスク評価
,
腫瘍の早期診断
,
除菌療法
Keyword:
Anti-Bacterial Agents
,
Classification
,
Drug Therapy, Combination
,
Gastroscopy
,
Gastritis, Atrophic
,
Mass Screening
,
Stomach Neoplasms
,
Helicobacter pylori
,
Helicobacter Infections
,
Risk Assessment
,
Early Detection of Cancer
pp.1177-1184
発行日 2013年6月20日
Published Date 2013/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2013284987
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H.pylori未感染者の増加,H.pylori感染胃炎の除菌適用など,対策型胃がん検診を取り巻く環境は急速に変貌しており,効率的で有効な新たな検診システムの構築が望まれている.胃癌はH.pylori感染による慢性萎縮性胃炎を背景に発生する.血清H.pylori抗体とペプシノゲン法による胃癌リスク評価は検診の対象集約と効率化においては理にかなっているが,胃癌発見には胃X線検査や内視鏡によるスクリーニングが必須である.対象集約型胃がん検診として胃癌リスク評価を取り入れるとすれば,血液検査結果と画像検査をリンクして総合判断できるシステムが必要であるが,精度管理,個人情報の取り扱い,自治体の財政負担や医療資源の偏在など解決すべき課題が山積している.
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