IBDと合併症
腸管合併症 クローン病の狭窄と瘻孔に対する病態と治療
佐藤 祐邦
1
,
平井 郁仁
,
矢野 豊
,
高津 典孝
,
別府 孝浩
,
松井 敏幸
1福岡大学医学部附属筑紫病院 消化器内科
キーワード:
Crohn病
,
病的狭窄
,
腸瘻
,
消化器系内視鏡法
,
膿瘍
,
バルーン拡張法
,
Infliximab
Keyword:
Infliximab
,
Abscess
,
Constriction, Pathologic
,
Crohn Disease
,
Intestinal Fistula
,
Endoscopy, Digestive System
pp.571-576
発行日 2013年4月20日
Published Date 2013/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2013223227
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
クローン病(CD)では狭窄や瘻孔といった腸管合併症が,繰り返し生じることが多い.腸管合併症による本邦での累積手術率は5年で30%,10年で70%であり,再手術率は10年で約50%にも及ぶ.狭窄には内視鏡的拡張術が,頻回の手術を回避するために有効である.ただし,術前に狭窄の程度や膿瘍,瘻孔,病変部の屈曲の有無などといった適応を考慮する必要がある.一方で瘻孔においては,内瘻は小さければ栄養療法や免疫調節薬が,外瘻は生物学的製剤が有効なことがある.ただし,小さな瘻孔にも膿瘍が発生している可能性もあり,外科手術は基本的な手段である.
Copyright © 2013, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.