高齢腎不全患者のバスキュラーアクセスを科学する
高齢者VA作製における手技上のポイント AVG
久木田 和丘
1
,
巌築 慶一
,
佐藤 正法
,
土橋 誠一郎
,
服部 優宏
,
小野寺 一彦
1北楡会札幌北楡病院 外科
キーワード:
血液透析
,
腎不全-慢性
,
治療成績
,
人工血管移植
,
ブラッドアクセス
Keyword:
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Treatment Outcome
,
Blood Vessel Prosthesis Implantation
pp.876-882
発行日 2016年6月20日
Published Date 2016/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2016273590
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<Point>自己血管使用の内シャント(AVF)は他のバスキュラーアクセス(VA)と比べもっとも開存率が高く、VA関連合併症に対しては、その出現率がもっとも低く現時点でもっとも優れたVAである。したがってVAとしては可能であればAVFの確保が最善と考えられる。しかし高齢者のように自己動静脈が荒廃した症例などではAVGが次善の策となる。高齢者で動脈硬化が強い場合、PUやPEPでは素材がやや硬いため、離断しないよう動脈を十分剥離したうえで吻合したほうがよい。VAに密接に関連する老化現象として、心機能の低下、中膜石灰化、皮下脂肪の減少・皮膚の脆弱化が挙げられる。
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