発行日 2016年2月10日
Published Date 2016/2/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2016206394
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74歳男。末期腎不全で週3回の維持血液透析を施行されていた。当科受診の約1ヵ月前から間欠的な発熱があり、さらにAVG周囲に腫脹や発赤が出現し、抗生剤投与や排膿処置を受けていたが改善に乏しいため当科に紹介された。入院時の胸部CTで肺末梢領域に空洞を伴う多発結節影が認められ、敗血症性肺塞栓症と考えられた。入院当日に緊急でAVG全抜去術を施行するとともに同日からバンコマイシンとセフェピムの投与を開始した。培養検査でMRSAが検出されたため、バンコマイシンのみに変更して3週間投与したのちリネゾリドの内服に変更し、良好な結果が得られた。入院時と退院後の胸部X線・CT画像を呈示した。
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