TOPICS 文献紹介〈炎症関連*〉
臨床的寛解期潰瘍性大腸炎における全大腸の内視鏡的・組織学的評価〔Review from─Aliment Pharmacol Ther 2021;53:900-907〕
金城 美幸
1
,
竹中 健人
1
1東京医科歯科大学消化器内科
キーワード:
潰瘍性大腸炎
,
下部消化管内視鏡
,
粘膜治癒
,
組織
,
予測
Keyword:
潰瘍性大腸炎
,
下部消化管内視鏡
,
粘膜治癒
,
組織
,
予測
pp.445-447
発行日 2021年12月20日
Published Date 2021/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000646
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潰瘍性大腸炎は,主として粘膜を侵し,びらんや潰瘍を形成する原因不明の炎症性腸疾患である.国内でも患者数は年々増加し,現在は22万人いるとされ,厚生労働省が指定する難病であるが,今や希少疾患ではないといえる.潰瘍性大腸炎の診療において下部消化管内視鏡検査は重要な役割をもつが,いくつかの問題点が存在する.まずMayoスコアやUlcerative Colitis Endoscopic Index of Severity(UCEIS)スコアなどが提唱されているが,粘膜治癒の定義が定まっていないことがあげられる.また全大腸のうち最重症区域をスコアリングすることが一般的であり,大腸全体の評価が含まれておらず,とくに欧米ではS状結腸鏡だけで内視鏡評価をする場合も多い.さらに組織学的評価の重要性も指摘されているが,適切な生検方法については定かではない.
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