Japanese
English
今月の主題 難治性潰瘍性大腸炎─診療・治療の新たな展開
序説
潰瘍性大腸炎における難治例は変化したか
Introduction
松井 敏幸
1
Toshiyuki Matsui
1
1福岡大学筑紫病院消化器内科
キーワード:
潰瘍性大腸炎
,
難治例
,
難治要因
,
粘膜治癒
,
高齢化
Keyword:
潰瘍性大腸炎
,
難治例
,
難治要因
,
粘膜治癒
,
高齢化
pp.1907-1910
発行日 2011年12月25日
Published Date 2011/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403102737
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はじめに
本誌2005年10月号で「難治性潰瘍性大腸炎─診断と治療の新知見」が取り上げられた.そのときの話題として,潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis ; UC)の難治因子としてのCMV(cytomegalovirus)感染と,新たな治療法として白血球除去療法と免疫抑制剤などが取り上げられた.その後,薬物療法はさらに進歩を遂げ,新たな治療薬(高容量メサラジン,タクロリムス,インフリキシマブ),白血球除去療法・集中治療などが使用できるようになった.強力な治療薬剤の登場でUCの臨床が大きく変化したが,それぞれの治療効果の比較ないし,相対的使用順序,治療アルゴリズムなどは明らかではない.しかしながら,ステロイド抵抗例の相当数が寛解に導かれていると思われ,難治例の考え方も少し変わりつつあると思われる.
本号では,これらの新知見とともに画像所見の解析を取り入れて,最近のUC診療の進歩が読み取れる号になることを期待している.
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