TOPICS 文献紹介〈炎症関連*〉
経会陰腸管エコーは潰瘍性大腸炎における内視鏡的・組織学的粘膜治癒を予測する〔Review from─Aliment Pharmacol Ther 2020;51:1373-1383〕
佐上 晋太郎
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1北里大学北里研究所病院消化器内科/炎症性腸疾患先進治療センター
キーワード:
炎症性腸疾患
,
超音波
,
内視鏡
,
便中カルプロテクチン
,
病理学
Keyword:
炎症性腸疾患
,
超音波
,
内視鏡
,
便中カルプロテクチン
,
病理学
pp.233-236
発行日 2021年7月20日
Published Date 2021/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000595
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潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis;UC)は,表在性のびらんや潰瘍を呈するびまん性の非特異的な炎症性疾患で,通常は直腸で最も重症化し,近位結腸に伸展する.症状と内視鏡所見は必ずしも一致しないため,頻繁に内視鏡所見を観察し治療を最適化する必要がある.最近では,組織学的粘膜治癒が手術や入院などの予後を向上させる新たな治療ターゲットとして考えられている.しかし,内視鏡検査と病理組織検査を組み合わせて頻繁に行うモニタリングは,侵襲性が高いだけでなく,コストも高い.一方,バイオマーカーは,炎症の程度や範囲といった疾患の詳細な情報を正確に反映しないのが難点である.
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