特集 クローン病小腸狭窄病変に対する内視鏡的バルーン拡張術─基本からピットフォールまで
Ⅰ.IBD に対する小腸治療内視鏡─ 歴史と現況
松本 主之
1
1岩手医科大学内科学講座消化器内科消化管分野
キーワード:
クローン病
,
小腸
,
小腸内視鏡
,
内視鏡治療
,
バルーン拡張術
Keyword:
クローン病
,
小腸
,
小腸内視鏡
,
内視鏡治療
,
バルーン拡張術
pp.171-176
発行日 2020年8月20日
Published Date 2020/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000482
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クローン病に対する小腸内視鏡を用いた治療の現状について概説した.2002年以降,バルーン内視鏡検査を用いた小腸病変の治療法としてもっとも注目されてきたのが内視鏡的バルーン拡張術であり,本邦を中心とした臨床研究でその有効性や手術回避効果が報告されている.吻合部狭窄に対してステント留置も試みられているが,小腸狭窄における有効性は不明である.一方,大腸・肛門部の炎症性病変や瘻孔性合併症に対する内視鏡治療として,副腎皮質ステロイド,生物学的製剤,幹細胞などの局注療法や種々のデバイスを用いた瘻孔閉鎖術が試みられており,将来的に小腸病変に応用されることが期待される.
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