TOPICS ─文献紹介〈炎症関連〉
クローン病における小腸内視鏡的治癒に対するMRI 検査の有用性〔Review from ─ Am J Gastroenterol 2018;113:283-294〕
竹中 健人
1
,
大塚 和朗
1
,
北詰 良雄
2
,
松岡 克善
1
,
長堀 正和
1
,
藤井 俊光
1
,
齋藤 詠子
1
,
木村 麻衣子
1
,
藤岡 友之
2
,
渡辺 守
1
1東京医科歯科大学消化器内科
2東京医科歯科大学放射線診断科
キーワード:
クローン病
,
小腸
,
MRI
,
バルーン内視鏡
Keyword:
クローン病
,
小腸
,
MRI
,
バルーン内視鏡
pp.501-504
発行日 2018年9月20日
Published Date 2018/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000245
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クローン病(CD)において,治療の進歩により症状改善から粘膜治癒へと治療目標が変化している.さらにCD 診療において小腸病変は無症状で進行し,狭窄や瘻孔を形成し手術に至るため,その評価の重要性が高まっている.CD では粘膜治癒の評価は基本的に下部消化管内視鏡で行われるが,同検査では回腸末端のみしか観察できず,深部小腸の粘膜評価は不可能である.近年開発されたバルーン小腸内視鏡(BAE)は小腸の粘膜所見を詳細に観察することができ,また組織学的検査や拡張術といった治療も可能である.一方MRI はCD の腸管評価において欧米では一般的に行われる検査であり,クローン病において「imaging remission」を治療目標とするべきという意見も提唱されている(STRIDE).われわれはMRI とBAE の直接比較にて,MRI は小腸の活動性炎症を評価可能であることを報告した.しかし既報は横断的な比較のみであり,MRI がBAE と比較し予後予測が可能かどうか検討することを目的とした.
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