特集 ここまで来たde novo cancer
Ⅰ.発育進展から見たde novo cancer の位置づけ
大内 彬弘
1,2
,
鶴田 修
1,2
,
草場 喜雄
1,2
,
永田 務
1,2
,
長 知徳
1,2
,
中根 智幸
1,2
,
福永 秀平
1,2
,
向笠 道太
1,2
,
光山 慶一
1,2
1久留米大学医学部内科学講座消化器内科部門
2久留米大学医学部内科学講座消化器病センター
キーワード:
de novo癌
,
adenoma-carcinoma sequence
,
大腸癌
,
表面陥凹型癌
,
non-polypoid growth
Keyword:
de novo癌
,
adenoma-carcinoma sequence
,
大腸癌
,
表面陥凹型癌
,
non-polypoid growth
pp.7-12
発行日 2020年4月20日
Published Date 2020/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000432
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
大腸癌の組織発生には,① adneoma-carcinoma sequence,② de novo発癌,③ 鋸歯状ポリープの癌化,④ 炎症性発癌の四つの経路がある.代表的な経路としては,腺腫を前駆病変として発生するadenoma-carcinoma sequenceと,腺腫を介さずに正常の大腸粘膜から直接発癌するde novo cancerが考えられている.国際的にはadenoma-carcinoma sequence が一般的には認められているが,本邦では表面陥凹型癌が多く発見され,それらの癌には腺腫を伴わない病変が多いことから,de novo cancer もある一定数存在している,と認識されるようになってきている.しかしながら現状の問題点としては,病理医間での腺腫や癌の病理診断基準の違いや病理形態学的にde novo cancerの診断は不可能であることなどが挙げられる.
Copyright © 2020, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.