特集 ここまで来たde novo cancer
Ⅴ.De novo cancer の浸潤・転移・再発リスク
南出 竜典
1
,
村野 竜朗
1
,
新村 健介
1
,
池松 弘朗
1
1国立がん研究センター東病院消化管内視鏡科
キーワード:
陥凹型腫瘍
,
大腸T1 癌
,
adenoma-carcinoma sequence
,
粘膜下層浸潤
,
リンパ節転移
,
de novo 癌
Keyword:
陥凹型腫瘍
,
大腸T1 癌
,
adenoma-carcinoma sequence
,
粘膜下層浸潤
,
リンパ節転移
,
de novo 癌
pp.39-44
発行日 2020年4月20日
Published Date 2020/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000436
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
陥凹型大腸癌の大半はde novo pathway 由来のde novo 癌と考えられ,adenoma-carcinoma sequence 由来の大腸癌と比較すると,小型病変であっても粘膜下層(SM)浸潤傾向が強く,リンパ節転移のリスクが高いことが特徴とされる.今回,過去の文献や当院のT1 癌のデータを中心とし,de novopathway 由来を疑う陥凹型大腸癌(de novo 型癌)を対象としたSM 浸潤・転移・再発リスクに関する検討を行った.De novo 癌の定義が確立していないことが課題であるが,adenoma-carcinoma sequence 由来癌に比べてde novo 型癌の生物学的悪性度の高さがうかがえる結果となった.エビデンスレベルのより高い今後の研究結果を踏まえ,治療選択を大きく左右しうるde novo 癌の生物学的特徴について詳細に解明されることを期待したい.
Copyright © 2020, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.