特集 全身性疾患における腸管病変─腸管ベーチェット病とその鑑別疾患
Ⅳ.腸管ベーチェット病の鑑別疾患(4)Chronic enteropathy associated with SLCO2A1 gene( CEAS) とcryptogenic multifocal ulcerous stenosing enteritis( CMUSE)
漆久保 順
1
,
梁井 俊一
1
,
松本 主之
1
1岩手医科大学内科学講座消化器内科消化管分野
キーワード:
非特異性多発性小腸潰瘍症
,
CEAS
,
CMUSE
,
遺伝性疾患
,
SLCO2A1
,
プロスタグランジン関連腸症
Keyword:
非特異性多発性小腸潰瘍症
,
CEAS
,
CMUSE
,
遺伝性疾患
,
SLCO2A1
,
プロスタグランジン関連腸症
pp.519-524
発行日 2019年11月20日
Published Date 2019/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000418
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非特異性多発性小腸潰瘍症の原因遺伝子として,プロスタグランジン輸送体をコードするSLCO2A1 が同定され,本症の新名称としてchronic enteropathyassociated with SLCO2A1 gene(CEAS)が提唱されている.一方,欧州ではcryptogenic multifocal ulcerous stenosing enteritis(CMUSE)と呼ばれる小腸潰瘍症の記載があり,主たる病態がプロスタグランジンの合成障害であることが確認されている.これら二つの疾患を合わせたプロスタグランジン関連腸症の概念が提唱されており,希少ではあるが腸管ベーチェット病を含む慢性小腸潰瘍症の重要な鑑別疾患である.
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