特集 小腸の炎症性病変を見直す
Ⅱ.各論 ( 5 )Cryptogenic multifocal ulcerous stenosing enteritis(CMUSE)の病態
永山 学
1
,
矢野 智則
1
,
坂本 博次
1
,
砂田 圭二郎
1
,
山本 博徳
1
1自治医科大学内科学講座消化器内科学部門
キーワード:
小腸狭窄
,
中心性狭窄
,
膜様狭窄
,
PG関連腸症
,
cPLA2α欠乏
,
PLA2G4A遺伝子
Keyword:
小腸狭窄
,
中心性狭窄
,
膜様狭窄
,
PG関連腸症
,
cPLA2α欠乏
,
PLA2G4A遺伝子
pp.526-530
発行日 2017年11月20日
Published Date 2017/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000116
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
Cryptogenic multifocal ulcerous stenosing enteritis(CMUSE)は小腸に中心性狭窄が多発する原因不明の慢性稀少疾患である.腸管病変はNSAIDsの膜様狭窄に類似しており,おもに腸管閉塞症状をきたす.治療に関してはステロイド感受性が高いとされるが,ステロイド依存性も示し,また術後の再燃も問題となる.近年,本疾患の病態にプロスタグランジン(PG)が関与していることが示唆されているが結論はついていない.本邦からの報告例はこれまでにないが,東アジアからの報告例もみられてきており,注目すべき疾患の一つである.
Copyright © 2017, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.