TOPICS ─文献紹介〈炎症関連*〉
潰瘍性大腸炎における超拡大内視鏡による組織学的寛解評価の有用性〔Review from ─ Endoscopy 2017;49:560-563〕
中里 圭宏
1
,
長沼 誠
1
,
緒方 晴彦
2
,
岩男 泰
3
,
金井 隆典
1
1慶應義塾大学医学部消化器内科,慶應義塾大学医学部消化器内科 内視鏡センター
2慶應義塾大学医学部消化器内科 内視鏡センター
3慶應義塾大学医学部消化器内科 予防医療センター
キーワード:
潰瘍性大腸炎
,
超拡大内視鏡
,
超拡大内視鏡スコア
,
組織学的寛解
Keyword:
潰瘍性大腸炎
,
超拡大内視鏡
,
超拡大内視鏡スコア
,
組織学的寛解
pp.85-87
発行日 2018年1月20日
Published Date 2018/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000153
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潰瘍性大腸炎における予後の因子として内視鏡所見が影響しているため1),粘膜治癒が治療目標になっている.しかし,近年では粘膜治癒のみならず組織学的寛解が予後を反映することが報告されるようになり2),もう一つの治療目標として提唱されるようになった.組織学的活動性を評価するために生検が行われるが,生検部の局所のみの評価しかできないことや,わずかながらに出血・穿孔などの偶発症のリスクもある.超拡大内視鏡(Endocytoscopy;ECS)は生体内で拡大することでリアルタイムに陰窩や炎症細胞浸潤の評価が可能であり,広範囲に組織を損傷せずに観察することが可能である.われわれは以前に,このECS所見と組織学的活動性の相関があることを示してきた3).今回,内視鏡的寛解期におけるECS 所見と組織学的活動性の相関について検討した.
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