TOPICS ─文献紹介〈炎症関連*〉
潰瘍性大腸炎に対する抗菌剤併用便移植療法における腸内細菌叢の変化〔Review from ─ Infl amm Bowel Dis 2017;23:116-125〕
石川 大
1
,
高橋 正倫
1
,
芳賀 慶一
1
,
伊藤 翔子
1
,
岡原 昂輝
1
,
澁谷 智義
1
,
長田 太郎
2
,
永原 章仁
1
1順天堂大学医学部消化器内科
2順天堂大学医学部附属浦安病院消化器内科
キーワード:
潰瘍性大腸炎
,
便移植療法
,
腸内細菌
,
バクテロイデテス
,
AFM 療法
Keyword:
潰瘍性大腸炎
,
便移植療法
,
腸内細菌
,
バクテロイデテス
,
AFM 療法
pp.88-90
発行日 2018年1月20日
Published Date 2018/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000154
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潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis;UC)患者の腸内細菌叢は多様性が低下し腸内細菌叢の乱れ(dysbiosis)が生じており,dysbiosis を改善する手段としてfecal microbiota transplantation( FMT)が注目されている.Clostridium diffi cile 感染症(CDI)への治療効果は証明されたが,炎症性腸疾患に対するFMT の有効性や方法については依然,議論の余地がある.筆者らは,より効率的なUC に対する新規FMT プロトコールの確立を目指して,UC への有効性が報告されている1)抗菌剤療法(amoxicillin, tetracycline, metronidazole;ATM)のtetracycline をfosfomycin に変更したAFM 療法をFMT の前治療として2 週間投与するFMT コンビネーションセラピー(antibiotics-FMT;A-FMT)を提唱した.本論文では,A-FMTとAFM 療法単独の2 群の臨床転帰や腸内細菌叢の変化を比較検討した.
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