特集 IBD 関連大腸腫瘍の診断・治療update
Ⅺ.クローン病関連大腸腫瘍の診断とサーベイランス
矢野 豊
1
,
別府 剛志
1
,
高田 康道
1
,
安川 重義
1
,
岸 昌廣
1
,
平井 郁仁
2
,
植木 敏晴
1
,
八尾 建史
3
,
松井 敏幸
4
1福岡大学筑紫病院消化器内科
2福岡大学筑紫病院消化器内科 炎症性腸疾患センター
3福岡大学筑紫病院消化器内科 内視鏡部
4福岡大学筑紫病院消化器内科 臨床医学研究センター
キーワード:
クローン病
,
大腸癌
,
直腸癌
,
肛門管癌
,
内視鏡
,
予後
Keyword:
クローン病
,
大腸癌
,
直腸癌
,
肛門管癌
,
内視鏡
,
予後
pp.77-83
発行日 2018年1月20日
Published Date 2018/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000152
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Crohn’s disease(CD)の長期経過例においては癌合併が問題として注目されている.わが国でもCD 関連大腸癌の症例が近年増加している.本邦の発癌症例の特徴は直腸・肛門部に好発することである.多くは長期にわたる直腸肛門部病変合併例に発症するため,狭窄や疼痛のため精査が困難で,診断時には進行癌であることが多い.そのため生命予後は不良である.リスク因子として広範囲病変,長期罹患,若年発症,肛門部病変が知られている.内視鏡診断は容易でないことが多いが,内視鏡による早期発見例は増えつつある.CD 関連大腸癌症例の予後改善を目指して癌サーベイランス法の確立が望まれる.
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