特集 分子標的時代のIBD 診療 ―IBD の寛解導入,寛解維持の実践
1.潰瘍性大腸炎に対する寛解導入と寛解維持(1)潰瘍性大腸炎における寛解導入と寛解維持の定義
石田 夏樹
1
,
宮津 隆裕
1
,
田村 智
1
,
谷 伸也
1
,
大澤 恵
1
,
杉本 健
1
1浜松医科大学内科学第一講座
キーワード:
潰瘍性大腸炎
,
寛解導入
,
寛解維持
,
臨床的活動性指標
Keyword:
潰瘍性大腸炎
,
寛解導入
,
寛解維持
,
臨床的活動性指標
pp.1187-1192
発行日 2020年8月20日
Published Date 2020/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001313
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潰瘍性大腸炎における治療は寛解導入と寛解維持から成り立つ.寛解とは本邦のガイドラインでは「血便が消失し,内視鏡的には活動性の所見が消失し,血管透見像が出現した状態」と定義されているが,維持療法期においてはこれにステロイドフリーであることも加えて求められる.臨床的活動性を評価するためにさまざまな臨床的活動性指標が開発・使用され,臨床的寛解を示すそれらのcut‒off 値も報告されている.本稿では潰瘍性大腸炎診療の進展に伴う寛解導入および寛解維持の変遷と各種臨床的活動性指標,内視鏡的評価,各種バイオマーカーの寛解とcut‒off 値について概説する.
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