特集 ここまで進んだinterventional EUS
10.術後腸管症例における胆管結石に対するEUS下治療
佐藤 達也
1
,
野口 賢作
1
,
石垣 和祥
1
,
齋藤 友隆
1
,
高原 楠昊
1
,
藤城 光弘
1
1東京大学大学院医学系研究科消化器内科学
キーワード:
EUS下順行性治療
,
バルーン内視鏡下ERCP
,
総胆管結石
,
肝内結石
,
Roux-en-Y再建
Keyword:
EUS下順行性治療
,
バルーン内視鏡下ERCP
,
総胆管結石
,
肝内結石
,
Roux-en-Y再建
pp.210-216
発行日 2025年1月20日
Published Date 2025/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003352
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術後再建腸管を有する胆管結石症例の内視鏡治療は難易度が高いことが知られている.現在はバルーン内視鏡下ERCP (BE-ERCP)が広く行われているが,新たな治療法としてEUS下順行性治療(EUS-AI)が近年報告されるようになってきた.EUS下に胃から左葉肝内胆管を穿刺し,その経路から結石除去デバイスを挿入して,おもに乳頭または吻合部方向に結石を押し出して除去する手技である.BE-ERCP不成功例に対する代替治療としての有用性が報告されており,またBE-ERCPが難しいとされるRoux-en-Y再建症例においては第一選択治療としての可能性も模索されている.一方で,右葉肝内結石の除去が困難であるなどのデメリットもあり,EUS-AIとBE-ERCPをどのように使い分けるかは今後の検討が必要である.
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