特集 上部消化管内視鏡を見直す ―基本から応用まで
1.上部消化管内視鏡のquality indicatorとは?
魚住 健志
1
,
関口 正宇
1,2
,
楠原 光謹
1
,
水口 康彦
1
,
野中 哲
1
,
阿部 清一郎
1
,
斎藤 豊
1
1国立がん研究センター中央病院内視鏡科
2国立がん研究センター中央病院検診センター
キーワード:
検査時間
,
生検採取割合
,
photo documentation
,
質の指標
Keyword:
検査時間
,
生検採取割合
,
photo documentation
,
質の指標
pp.7-13
発行日 2024年12月20日
Published Date 2024/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003313
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Quality indicator (QI)とは医療の質を評価する指標であり,目標とするべき医療を提供できた割合や,ある医療行為によりあらかじめ設定された目標をどの程度達成できたかといった数値などを含む.上部消化管内視鏡検査(EGD)はスクリーニングおよびサーベイランスに広く用いられているが,一定の頻度で病変の見落としが生じる.EGDは検査者依存の検査という側面があり,検査者の技術的因子が病変の早期発見割合や被検者の検査後の経過に影響を及ぼす可能性がある.EGDにおける技術的因子に関わるQIについては“検査時間”“生検採取割合”“photo documentation”などが報告されているが確立されたものはない.本稿では本邦の実情を考慮したうえで,EGDの質を管理する際に重要と思われる指標について既報を踏まえて概説する.
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