特集 小腸疾患に対する最新の内視鏡臨床
7.カプセル内視鏡を用いたクローン病モニタリング
大森 鉄平
1,2
1杏林大学医学部消化器内科学講座
2杏林大学付属杉並病院消化器内科
キーワード:
小腸カプセル内視鏡
,
パテンシーカプセル
,
スコアリング
,
モニタリング
,
CDACE
Keyword:
小腸カプセル内視鏡
,
パテンシーカプセル
,
スコアリング
,
モニタリング
,
CDACE
pp.1519-1527
発行日 2024年10月20日
Published Date 2024/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003259
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クローン病(CD)の小腸病変は自覚症状に乏しく,CRPも病勢を反映しにくい.さらに深部小腸の病変が疾患予後に影響を与えるためileocolonoscopyでは疾患の程度が過小評価される可能性がある.小腸カプセル内視鏡(SBCE)は低侵襲性なモダリティであるが,有害事象を回避するために正確な開通性評価を行うことが求められる.さらに読影に際して,CDに特徴的な所見を理解することが重要である.SBCEスコアを用いることは経時的な変化を把握し,治療介入の契機や治療介入後の効果判定などに繫がる.しかし,炎症のみならず狭窄を有するCDに対してのスコア値の判断は慎重に行うべきである.またSBCEの適切な施行タイミングに関しては,さらなるエビデンスの蓄積を把握する必要がある.
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