特集 分子標的時代のIBD 診療 ―IBD の寛解導入,寛解維持の実践
2.クローン病に対する寛解導入と寛解維持(4)クローン病治療の寛解導入と寛解維持における内視鏡介入の意義
大森 鉄平
1
,
高鹿 美姫
1
,
村杉 瞬
1
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神林 玄隆
1
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栗山 朋子
1
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米澤 麻利亜
1
1東京女子医科大学消化器内科
キーワード:
粘膜治癒
,
イレオコロノスコピー
,
デバイス補助小腸内視鏡
,
バルーン小腸内視鏡
,
小腸カプセル内視鏡
Keyword:
粘膜治癒
,
イレオコロノスコピー
,
デバイス補助小腸内視鏡
,
バルーン小腸内視鏡
,
小腸カプセル内視鏡
pp.1235-1244
発行日 2020年8月20日
Published Date 2020/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001320
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クローン病診療における内視鏡介入は正確な病態の把握,治療評価そしてモニタリングに用いられる.International Organization for the Studyof Inflammatory Bowel Disease (IOIBD)からの勧告において,内視鏡的寛解の定義はSimple Endoscopic Score for Crohn’s Disease( SES‒CD)が0~2であるとされている.またIOIBD はSelecting Therapeutic Targets in InflammatoryBowel Disease (STRIDE)においてもCD に対する内視鏡的治療の目標として治療開始から6~9 カ月後に「内視鏡的に潰瘍がないこと」がもっとも適切なターゲットであるとした.Treat‒to‒Target アプローチとして個々の病態に応じた内視鏡デバイスを選択し,臨床症状のみならずbiomarker やcross sectional imagingなどを併用することで粘膜治癒を目指すことが求められる.さらに狭窄に対するバルーン拡張や悪性腫瘍合併の診断に対しても内視鏡が果たす役割は大きい.
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