特集 IBD診療のdecision making ― 専門医の選択
5.クローン病小腸画像検査(3)カプセル内視鏡検査の実際と有用性
藤森 俊二
1
,
濱窪 亮平
1
,
西本 祟良
1
,
秋元 直彦
1
,
岩切 勝彦
2
1日本医科大学千葉北総病院消化器内科
2日本医科大学消化器内科学
キーワード:
カプセル内視鏡
,
クローン病
,
パテンシーカプセル
,
滞留
Keyword:
カプセル内視鏡
,
クローン病
,
パテンシーカプセル
,
滞留
pp.202-207
発行日 2021年1月20日
Published Date 2021/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001676
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クローン病の治療法を決めるには病型や病勢評価が重要であり,小腸検査は欠かせない.カプセル内視鏡は簡便かつ患者の負担が少ない小腸内視鏡検査として本邦で広く使用され,クローン病にも使用されている.カプセル内視鏡は病変部の能動的な詳細観察ができないが,病変が多発し,病変に長さがあるクローン病では病変の検出に関する問題は少ない.とくに病初期・軽度小腸病変の経過観察においてカプセル内視鏡の有用性は高いと考えられている.ただし,腸管に狭窄を合併しやすいクローン病では,カプセルが狭窄部位に滞留する可能性が高く注意が必要であり,クローン病にカプセル内視鏡を使用する場合にはパテンシーカプセルによる消化管通過試験を事前に行う必要がある.
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