特集 肝細胞癌の集学的治療
2.肝細胞癌治療の実際(3)肝動脈化学塞栓術および肝動注化学療法
平岡 淳
1
,
多田 藤政
1
,
中谷 康輔
1
1愛媛県立中央病院消化器内科
キーワード:
肝細胞癌
,
肝動脈化学塞栓術
,
肝動注化学療法
Keyword:
肝細胞癌
,
肝動脈化学塞栓術
,
肝動注化学療法
pp.509-513
発行日 2024年4月20日
Published Date 2024/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003016
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Intermediate stage (BCLC-B)肝細胞癌に対して肝動脈化学塞栓術(TACE)は標準治療として広く施行されてきた.しかし,TACE不応・不適の定義が提唱されて,肝予備能が良好な症例では比較的早い時期から全身薬物療法の導入・切り替えが行われるようになってきた.最近では全身薬物療法とTACEの併用による良好な成績も報告されている.一方で全身薬物療法導入対象に求められる肝予備能はChild-Pugh Aとされ,Child-Pugh BのBCLC-B症例や脈管浸潤症例においては,全身薬物療法は十分な成績が得られず,既存のTACEまたは肝動注化学療法(HAIC)が今後も重要な治療モダリティである.
Copyright © 2024, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.