特集 肝細胞癌の集学的治療
2.肝細胞癌治療の実際(2)穿刺局所療法
森本 直樹
1
1自治医科大学内科学講座消化器内科学部門
キーワード:
肝細胞癌
,
アブレーション
,
ラジオ波焼灼術(RFA)
,
マイクロ波焼灼術(MWA)
Keyword:
肝細胞癌
,
アブレーション
,
ラジオ波焼灼術(RFA)
,
マイクロ波焼灼術(MWA)
pp.502-508
発行日 2024年4月20日
Published Date 2024/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003015
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穿刺局所療法は,最新の「肝癌診療ガイドライン2021年版」で,肝予備能が良好で肝外転移や脈管浸潤のない3cm以下,3個以内の症例に対して肝切除と同等に推奨されている.現在,おもにラジオ波焼灼術とマイクロ波焼灼術が行われているが,比較的低侵襲に高い局所治療効果を得ることができるため,対象患者の高齢化が進むなかで今後ますます重要な役割を果たしていくと考えられる.安全確実な治療のためには,標的病変を良好に描出して正確に穿刺することが不可欠であり,基本手技の習熟は勿論のこと,状況に応じてさまざまな支援技術やアプローチ法を駆使して対応する必要がある.複合免疫療法など他治療との組み合わせによる相加相乗的な治療効果が,患者予後の向上に繫がることが期待されている.
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