特集 IBD診療―ますます増えた薬剤の選択とさらなる進化の展望
1.治療薬の使い分けの総論と各論(4)中等症UCにおけるバイオ製剤/JAK阻害薬の使い分け―抗IL-23抗体も含めて
中村 正直
1
,
山村 健史
2
,
前田 啓子
2
,
澤田 つな騎
1
,
石川 恵里
2
,
川嶋 啓揮
2
1名古屋大学医学部附属病院光学医療診療部
2名古屋大学大学院医学系研究科消化器内科学
キーワード:
潰瘍性大腸炎
,
バイオ製剤
,
低分子化合物
,
難治
,
薬剤選択
Keyword:
潰瘍性大腸炎
,
バイオ製剤
,
低分子化合物
,
難治
,
薬剤選択
pp.140-146
発行日 2024年1月20日
Published Date 2024/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002926
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中等症の潰瘍性大腸炎(UC)患者に対する治療の現状においては,とくにステロイド依存例,抵抗例となった難治例への治療薬が多く導入されたことで治療効果の底上げがなされたと考えられる.一方,実際の臨床現場においては適切な治療選択が求められる.現在難治例には9種の薬剤が使用され,作用機序面から抗TNF-α抗体製剤,Non TNF-α抗体製剤,低分子化合物の3タイプに分けた.初めてのバイオ製剤/JAK阻害薬選択方法の一案として,①臨床的活動性が軽症に近いか,重症寄りか,②使用薬剤における禁忌の回避,③利便性,受容性を考えている.バイオ製剤/JAK阻害薬の切り換えは,前治療の治療効果と作用機序も考慮して薬剤選択に臨む必要がある.
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