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増刊号特集 最近のトピックス2016 Clinical Dermatology 2016
4.皮膚疾患治療のポイント
抗IL-17抗体による乾癬治療
Treating psoriasis with anti-IL-17 antibody
多田 弥生
1
Yayoi TADA
1
1帝京大学医学部皮膚科学講座
1Department of Dermatology, Teikyo University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
尋常性乾癬
,
関節症性乾癬
,
セクキヌマブ
,
ウステキヌマブ
,
TNF-α阻害剤
Keyword:
尋常性乾癬
,
関節症性乾癬
,
セクキヌマブ
,
ウステキヌマブ
,
TNF-α阻害剤
pp.113-116
発行日 2016年4月10日
Published Date 2016/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204751
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summary
これまで乾癬に対する生物学的製剤としては,TNF-α阻害剤(インフリキシマブ,アダリムマブ),IL-12/23p40阻害剤(ウステキヌマブ)があったが,2014年12月にIL-17A阻害剤のセクキヌマブが発売され,2016年1月現在,尋常性乾癬,関節症性乾癬に加えて膿疱性乾癬にも保険適応がある.その効果は乾癬の皮疹に対して効果発現がウステキヌマブとの直接比較において早く,また,PASI75,90,100の達成率は,数値だけ見ると,既存生物学的製剤のどの治験の評価時期よりも早い12週の段階で,より高い値を出している.関節症性乾癬に対する国内外での推奨度は,これまでのところ,TNF-α阻害剤に次ぐ第2選択である.安全性においては,粘膜カンジダ症,好中球減少,Crohn病の増悪,新規発症について注意が必要な薬剤である.
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