特集 非乳頭部十二指腸腺腫・癌の診療方針
9.内視鏡治療後のマネジメント
野中 哲
1
,
水口 康彦
1
,
鈴木 晴久
1
,
阿部 清一郎
1
,
吉永 繁高
1
,
斎藤 豊
1
1国立がん研究センター中央病院内視鏡科
キーワード:
内視鏡治療
,
サーベイランス
,
局所再発
,
追加外科切除
,
SM癌
Keyword:
内視鏡治療
,
サーベイランス
,
局所再発
,
追加外科切除
,
SM癌
pp.1531-1540
発行日 2023年10月20日
Published Date 2023/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002841
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内視鏡治療が最も困難な部位である十二指腸で一括切除かつ断端陰性の結果を得ることは容易ではない.サーベイランスにおいては,粘膜内病変で側方断端陽性となったときは定期的な上部消化管内視鏡検査(EGD)を2~3年行うことで局所再発の早期発見に努める.局所再発の発生リスクを低下させるためには一括切除が推奨され,多分割切除は可能なかぎり回避すべきである.局所再発があった場合は,粘膜下層浸潤を疑う病変でないかぎり,再度内視鏡治療で制御することが可能であり,局所再発は生命予後に影響を与えないと考えられる.SM癌や脈管侵襲陽性,深部断端陽性の場合は,追加外科切除の適応となり,その第一選択は膵頭十二指腸切除術である.
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