特集 消化管出血のマネジメントが変わっている? ―最新情報と診療の実際
2.各論(7)炎症性腸疾患患者における出血のマネジメント
野上 章
1
,
小林 拓
1
1北里大学北里研究所病院炎症性腸疾患先進治療センター
キーワード:
潰瘍性大腸炎
,
クローン病
,
消化管出血
,
鉄欠乏性貧血
,
大量出血
Keyword:
潰瘍性大腸炎
,
クローン病
,
消化管出血
,
鉄欠乏性貧血
,
大量出血
pp.1420-1424
発行日 2023年9月20日
Published Date 2023/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002811
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炎症性腸疾患(IBD)の出血はおもに下部消化管出血として現れ,潰瘍性大腸炎(UC)・クローン病(CD)の主要な症状の一つである.IBDの出血には顕性・不顕性出血が存在し,どちらも炎症のコントロールや鉄剤補充による治療が基本である.まれではあるが大量出血をきたすことがあり,UCとCDにおいてその性質は多少異なる.どちらも手術の適応ではあるが,循環動態が安定している場合は薬物療法・内視鏡治療・経カテーテル動脈塞栓術(TAE)などの内科治療も治療選択に挙げられる.IBDの出血は主要な症状だからこそ,そのマネジメント方法について精通しておく必要があり,緊急の大量出血時にも適切な対応を行っていくことが重要である.
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