炎症性腸疾患診療のupdate
Ⅴ 炎症性腸疾患の内科治療 ①炎症性腸疾患治療指針・ガイドライン
中村 志郎
1
,
樋田 信幸
1
,
渡辺 憲治
2
,
宮嵜 孝子
1
,
横山 陽子
1
,
上小鶴 孝二
1
1兵庫医科大学炎症性腸疾患学講座内科部門
2兵庫医科大学腸管病態解析学講座
キーワード:
炎症性腸疾患
,
潰瘍性大腸炎
,
クローン病
,
治療指針
Keyword:
炎症性腸疾患
,
潰瘍性大腸炎
,
クローン病
,
治療指針
pp.800-806
発行日 2019年5月25日
Published Date 2019/5/25
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000805
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炎症性腸疾患(IBD)の患者数は,本邦においても年々増加の一途をたどり,近年に実施された最新の疫学調査で,推定患者数は潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis;UC)が約22 万人,クローン病(Crohn’s disease;CD)は約7万と報告されている.すなわち,希少疾患とされた時代は過ぎ去り,IBD 30 万人時代が到来し,内科の日常診療において遭遇するcommon disease となりつつある.本邦におけるIBD 診療の規範としては,日本消化器病学会が発行した「炎症性腸疾患(IBD)診療ガイドライン2016」と,厚生労働省が主管する難病研究班により公表される潰瘍性大腸炎・クローン病診断基準・治療指針がある.治療指針は毎年改訂作業が行われ常に最新の診療情報が提供されることから,診療現場で広く普及し活用されている.
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