特集 消化管出血のマネジメントが変わっている? ―最新情報と診療の実際
2.各論(6)腫瘍性病変からの出血に対するマネジメント
山﨑 嵩之
1
,
鈴木 晴久
1
,
吉永 繁高
1
1国立がん研究センター中央病院内視鏡科
キーワード:
腫瘍出血
,
内視鏡的止血
,
TAE
,
緩和的放射線照射
Keyword:
腫瘍出血
,
内視鏡的止血
,
TAE
,
緩和的放射線照射
pp.1413-1419
発行日 2023年9月20日
Published Date 2023/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002810
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腫瘍出血は,緊急内視鏡を要する上部消化管出血の原因の5%程度を占め,実臨床で遭遇する機会も多い病態である.出血の程度,原疾患の進行度,患者の全身状態・希望など,さまざまな状況に応じた対応が必要となり,対応に苦慮するケースも珍しくない.進行癌からの出血の多くは腫瘍全体から滲出性出血をきたし内視鏡的止血は困難であることが多く,外科的手術,血管塞栓術,緩和的放射線照射などの治療選択肢から,内科,外科,放射線治療科など複数の診療科で慎重に治療方針を協議・検討したうえで止血処置を行うことが必要である.
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