連載 「胃炎の京都分類」の使い方
第6回 点状発赤の診断
安田 貢
1
,
尾立 磨琴
2
1安田内科
2香川県済生会病院消化器内科
キーワード:
点状発赤
,
胃炎の京都分類
,
門脈圧亢進症性胃症
Keyword:
点状発赤
,
胃炎の京都分類
,
門脈圧亢進症性胃症
pp.1737-1740
発行日 2022年11月20日
Published Date 2022/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002457
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
点状発赤(spotty redness)は,H. pylori現感染の胃底腺粘膜(おもに体上部から穹窿部)でしばしばみられる,大きさや形が不揃いな,多発する点状の発赤である.凹凸はみられない.組織学的には集合細静脈の拡張したものと考えられるが,巣状の小出血も観察される.点状発赤はH. pylori除菌治療で消退するが,残存する症例もあるため除菌判定としては参考所見にとどめるべきである.鑑別としては,門脈圧亢進症性胃症(PHG),びまん性前庭部毛細血管拡張症(diffuse antral vascular ectasia;DAVE)等が挙げられる.
Copyright © 2022, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.