連載 「胃炎の京都分類」の使い方
第28回 H.pylori未感染における畳の目所見とは
秋山 直
1
,
三宅 一昌
2,3
,
谷平 哲哉
1
,
諏訪 達志
1,4
1柏厚生総合病院内視鏡センター
2博慈会記念総合病院健康管理センター
3日本医科大学消化器肝臓内科
4柏厚生総合病院外科
キーワード:
胃炎の京都分類
,
噴門部胃炎
,
RAC
,
萎縮
,
腸上皮化生
Keyword:
胃炎の京都分類
,
噴門部胃炎
,
RAC
,
萎縮
,
腸上皮化生
pp.481-486
発行日 2025年3月20日
Published Date 2025/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003417
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Helicobacter pylori(H. pylori)未感染の噴門部胃粘膜には,複数の輪状方向の溝で構成される「畳の目所見」が認められる.この所見は,H. pylori感染初期から生じる噴門部胃炎により,小彎側から全周性に消失し,除菌後には萎縮を逃れた大彎側から可逆的に回復すると考えられる.スコープ挿入時の見下ろし観察において噴門部胃粘膜の畳の目所見を確認することは,胃内を観察する前にH. pylori感染状態を推測するうえで有用である.

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