特集 肝の超音波を知り尽くす ―肝腫瘍の診断と治療支援
2.穿刺診断と治療支援(1)穿刺・診断・治療 a.超音波ガイド下肝生検・肝腫瘍生検
黒松 亮子
1,2
1久留米大学医学部内科学講座消化器内科部門
2久留米大学病院超音波診断センター
キーワード:
肝生検
,
肝腫瘍生検
,
超音波検査
Keyword:
肝生検
,
肝腫瘍生検
,
超音波検査
pp.1697-1701
発行日 2022年11月20日
Published Date 2022/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002450
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超音波ガイド下肝生検・肝腫瘍生検は,確定診断,病期の判定,治療の適応,効果判定に欠かすことができない.肝生検では14~18 Gのコア生検針,肝腫瘍生検では16~22 Gの吸引肝生検針を用いるのが一般的である.腫瘍生検では,造影超音波検査や造影CT/MRIとのFusion画像を用いることにより,Bモードで描出できない腫瘤の生検が可能となった.プロトロンビン時間50%以下,血小板数5万/μl以下,出血時間5分超,コントロール不能な腹水を認める症例は原則的に禁忌である.最も頻度が高い合併症は出血で,腹腔内(胸腔内)出血,胆道出血,肋間動脈損傷などが報告されている.抗血栓薬内服中の症例は休薬が必要である.その他,播種にも注意が必要である.
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