シリーズ・癌細胞診・7
乳癌—穿刺生検法
藤井 雅彦
1
,
高橋 正宜
2
Masahiko FUJII
1
,
Masayoshi TAKAHASHI
2
1(財)東京都がん検診センター臨床検査部
2岐阜大学医学部第1病理学教室
pp.815-818
発行日 1985年7月15日
Published Date 1985/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912620
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乳腺疾患に際し,腫瘤に直接細い穿刺針(通常22ゲージを使用)を挿入し,細胞材料を吸引採取する穿刺吸引細胞診は,手技が簡単で合併症も少なく,良好な成績が得られることより,きわめて有用な診断法と言える.この方法による細胞像を読むには,その採取された細胞材料が乳腺組織の正常構造および病的構造から直接引き抜かれたものであり,組織像を反映した細胞集塊や遊離細胞であることを念頭に置くべきである.本稿では,穿刺吸引スメアにおける各種乳腺疾患の細胞像について,特に悪性腫瘍を中心に解説する.
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