特集 内視鏡検査で大腸癌の見落としゼロを目指して
1.大腸癌の見落としはいつ,どうして起こるのか(2)大腸内視鏡スクリーニングとサーベイランスガイドラインにおけるポイント ―見落としゼロの観点から
斎藤 豊
1
,
関口 正宇
1,2
,
松田 尚久
1,3
,
水口 康彦
1
,
久田 泉
1
,
豊嶋 直也
1
,
高丸 博之
1
,
山田 真善
1
1国立がん研究センター中央病院内視鏡科
2国立がん研究センター中央病院検診センター
3東邦大学医療センター大森病院消化器内科
キーワード:
ガイドライン
,
quality indicator (QI)
,
post-colonoscopy CRC(内視鏡後発生大腸がん)
,
光デジタル法
,
腸管前処置法
,
適正観察時間
,
拡大内視鏡
Keyword:
ガイドライン
,
quality indicator (QI)
,
post-colonoscopy CRC(内視鏡後発生大腸がん)
,
光デジタル法
,
腸管前処置法
,
適正観察時間
,
拡大内視鏡
pp.615-622
発行日 2022年5月20日
Published Date 2022/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002204
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
大腸癌の罹患・死亡の多い本邦において,大腸内視鏡を用いたスクリーニング・サーベイランスを整備することは緊喫の課題である.そのようななか,日本消化器内視鏡学会より「大腸内視鏡スクリーニングとサーベイランスガイドライン」が発行された.本ガイドラインでは,「大腸内視鏡によるスクリーニング」「大腸内視鏡検査の実際(挿入・観察・診断/治療)」「大腸内視鏡検査・治療後のフォロー・サーベイランス」を網羅するようなclinical questionが設定され,それに対するステートメントが呈示されている.スクリーニング,サーベイランスにおける大腸内視鏡の意義が明確化されると同時に,大腸内視鏡検査の質の向上・担保を目指すべく,大腸内視鏡手技に関する実用的な指針が示されている.大腸内視鏡検査・治療後のフォロー・サーベイランスについては,大腸癌リスクを考慮したプログラムが新規に提案されており,大腸内視鏡の適正使用に寄与することが期待される.今回は本ガイドラインに沿って大腸癌・前がん病変の見落としの防止に関するポイントについて総論的に解説する.
Copyright © 2022, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.