特集 内視鏡検査で胃癌見落としゼロを目指して
2 .各論(3)早期胃癌内視鏡治療前後のスクリーニング,サーベイランスで胃癌を見落とさないための工夫
水口 康彦
1
,
野中 哲
1
,
牧口 茉衣
1
,
阿部 清一郎
1
,
鈴木 晴久
1
,
吉永 繫高
1
,
小田 一郎
2
,
斎藤 豊
1
1国立がん研究センター中央病院内視鏡科
2総合川崎臨港病院
キーワード:
見落とし
,
同時性胃癌
,
異時性胃癌
,
内視鏡的粘膜下層剝離術(ESD)
,
画像強調内視鏡(IEE)
Keyword:
見落とし
,
同時性胃癌
,
異時性胃癌
,
内視鏡的粘膜下層剝離術(ESD)
,
画像強調内視鏡(IEE)
pp.1303-1314
発行日 2021年8月20日
Published Date 2021/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001940
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本邦の内視鏡診療は世界的にも優れているが,多くの内視鏡医が胃癌の見落としを経験しており,見落としをいかに減らすかはきわめて重要な課題である.胃においては白色光観察が基本であるが,必要に応じて色素撒布法を含む画像強調内視鏡(Imaged enhanced endoscopy;IEE)を使用するべきであり,近年ではIEEのほうがより高い胃癌検出率を示す報告もある.将来的にはIEEや人工知能(artificial intelligence;AI)を活用することにより見落とし病変が減少する可能性がある.術前検査もスクリーニング・サーベイランス検査でも,未知の新規病変を常に念頭におき,見落としがありえることを意識することが現状では最も大切である.
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