特集 肝不全・肝硬変に対する再生療法―最先端の今
2.基礎的知見の進歩(2)オルガノイド研究の最先端
米山 鷹介
1
,
武部 貴則
1,2
1東京医科歯科大学統合研究機構先端医歯工学創成研究部門創生医学コンソーシアム臓器発生・創生ユニット
2シンシナティ小児病院消化器部門・発生生物学部門・幹細胞オルガノイド医療研究センター
キーワード:
オルガノイド
,
ヒトiPS細胞
,
プライマリ検体
Keyword:
オルガノイド
,
ヒトiPS細胞
,
プライマリ検体
pp.1616-1622
発行日 2021年11月20日
Published Date 2021/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002025
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近年,三次元培養系を駆使して,オルガノイドと呼ばれるミニ臓器を試験管内で創出する研究が急速に発展している.肝臓においては,その器官形成や再生などの発生生物学的な見地を基にして,ヒトiPS細胞などの多能性幹細胞や肝組織由来プライマリ細胞から,構造的・機能的に多様なタイプのオルガノイドの創出技術が次々と開発されている.オルガノイド技術に期待されている創薬や再生医療に向けた研究を加速するうえでは,オルガノイド創出に関する最新のプロトコルとその原理基盤を十分に理解する必要がある.本稿では,筆者らの取り組みも交えながら最新のヒト肝臓オルガノイドモデルについて概説する.
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