炎症性腸疾患-ファーストタッチから長期マネジメントまで 炎症性腸疾患治療の実際
潰瘍性大腸炎の寛解維持療法と長期マネジメント
上野 義隆
1
,
田中 信治
,
林 亮平
,
岡 志郎
,
茶山 一彰
1広島大学病院 内視鏡診療科
キーワード:
危険因子
,
大腸内視鏡法
,
再発
,
大腸炎-潰瘍性
,
大腸腫瘍
,
Mesalazine
,
服薬指導
,
発癌
,
維持化学療法
Keyword:
Colitis, Ulcerative
,
Colonoscopy
,
Risk Factors
,
Recurrence
,
Colorectal Neoplasms
,
Mesalamine
,
Carcinogenesis
,
Maintenance Chemotherapy
pp.585-589
発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016019447
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
潰瘍性大腸炎(UC)は再燃と寛解を繰り返す原因不明の慢性炎症性疾患であり,根治治療は確立されていない.罹病期間が長期になると炎症性発がんのリスクが増加する.したがって長期管理の目標は,UCに罹患していてもQOLを落とすことなく無症状で日常生活を送ることであり,大腸がんの早期発見と治療により,生命予後を低下させないことである.UCの経過は生涯にわたるため,再燃や難治化を防ぎつつも安全性をも考慮した適切な寛解維持療法が不可欠である.大腸がんの早期発見のためには,サーベイランス内視鏡を定期的に行うことが重要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2015