特集 膵・胆管合流異常と先天性胆道拡張症
8 .CT
岩崎 将
1,2
,
宅間 健介
1
,
原 精一
1
,
伊藤 謙
1
,
岡野 直樹
1
,
五十嵐 良典
1
1東邦大学医療センター大森病院消化器内科
2済生会横浜市東部病院消化器内科
キーワード:
膵・胆管合流異常
,
MD‒CT
,
DIC‒CT
Keyword:
膵・胆管合流異常
,
MD‒CT
,
DIC‒CT
pp.397-402
発行日 2020年3月20日
Published Date 2020/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001110
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膵・胆管合流異常は,解剖学的に膵管と胆管が十二指腸壁外で合流する先天性の形成異常である.膵液と胆汁の相互逆流により,胆道癌などのさまざまな病態を引き起こす.そのため早期に診断することが重要である.2013年の診断基準では,3D‒DIC‒CT やMD‒CT のMPR 像などの項目も新設された.MD‒CT では膵実質が同時に描出できるため,乳頭部近傍の膵実質内での胆管,膵管走行の確認がしやすく,膵・胆管合流異常の診断に優れている.DIC‒CT では胆汁の膵管への逆流現象を捉えることができ,またMRCP で描出困難な乳幼児においても画像構築が可能である.CT 検査は膵・胆管合流異常の診断において診断能も高く低侵襲な検査であるが,CT 検査だけでは不十分なこともあるため,各種の検査を組み合わせることが重要である.
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