特集 膵・胆管合流異常と先天性胆道拡張症
巻頭言
神澤 輝実
1
1がん・感染症センター都立駒込病院内科
pp.345-347
発行日 2020年3月20日
Published Date 2020/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001102
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先天性胆道拡張症(以下,胆道拡張症)は,従来欧米では総胆管囊腫(choledochal cyst)と呼ばれ,Vaterにより1723 年に初めて記載された.膵・胆管合流異常(以下,合流異常)は,Arnoldsにより胆道拡張症の剖検例において膵管と胆道系との異常な形態と長い共通管として1906 年に報告された.そしてBabbitが胆道拡張症における膵管と胆道系との異常な合流形態による膵液の逆流が胆道の拡張の原因とする病因論を1969年に発表してから,胆道拡張症と合流異常の関係が注目されるようになり,ERCP の出現と普及により両疾患の認知度および研究は一気に加速した.
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