特集 大腸ESD の工夫
[総論]
1 .ESD 困難例に対する対応と工夫
林 芳和
1,1
1自治医科大学内科学講座消化器内科学部門
キーワード:
ESD 困難例
,
ダブルバルーン内視鏡
,
ポケット法
,
Muscle‒retracting(MR) sign
,
粘膜下層線維化
Keyword:
ESD 困難例
,
ダブルバルーン内視鏡
,
ポケット法
,
Muscle‒retracting(MR) sign
,
粘膜下層線維化
pp.235-239
発行日 2020年2月20日
Published Date 2020/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001073
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大腸ESD の難度は未だ低いとはいえない.なかでも,内視鏡到達不可能や内視鏡操作性不良の病変はESD 困難例といえる.また,0‒Ⅰs 病変や手術吻合部の病変も,それらの粘膜下層の高度線維化のためESD 困難例といえよう.とはいえ,前者の内視鏡到達不可能・内視鏡操作性不良病変はダブルバルーン内視鏡を用いれば通常の大腸ESD 同様に実施可能である.また,粘膜下層の高度線維化病変はポケット法(pocket‒creation method)により,その多くにおいて安全・確実にESD を実施できる.さらに近年では,さまざまなESD 法の工夫やトラクションデバイスの併用により,ESD 困難例にもアプローチしやすくなってきた.
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