特集 大腸ESD の工夫
[総論]
2 .ESD の出血高リスク症例に対する対応と工夫
坂田 資尚
1
,
下田 良
2
,
藤本 一眞
3
1佐賀大学医学部附属病院消化器内科
2佐賀大学医学部附属病院光学医療診療部
3国際医療福祉大学大学院
キーワード:
内視鏡的粘膜下層剝離術
,
抗血栓薬
,
後出血
Keyword:
内視鏡的粘膜下層剝離術
,
抗血栓薬
,
後出血
pp.241-248
発行日 2020年2月20日
Published Date 2020/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001074
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抗血栓薬服用中の出血高リスク症例に大腸ESD を行う機会は増えている.2012 年以降に日本消化器内視鏡学会より示された「抗血栓薬服用者に対する消化器内視鏡診療ガイドライン」では抗血栓薬による出血リスクと休薬による血栓塞栓症発症リスクの両方に配慮され,アスピリンや治療域のワルファリン継続下での処置やDOAC 短期休薬での処置が可能とされた.大腸ESD において抗血栓薬の休薬・継続にかかわらず出血は一定の頻度で生じうるため個々の症例におけるリスク評価とそれに応じた予防策を講じることが必要である.ガイドラインを参考とし,医師の技量や患者の状態に応じて消化管出血および血栓塞栓症のリスクが最小となるような対応が求められる.
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