特集 B 型肝炎Trends & Topics
4 .B 型肝炎に対する核酸アナログ治療
桐野 桜
1
,
黒崎 雅之
1
1武蔵野赤十字病院消化器科
キーワード:
核酸アナログ製剤
,
エンテカビル
,
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩
,
テノホビル アラフェナミドフマル酸塩
Keyword:
核酸アナログ製剤
,
エンテカビル
,
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩
,
テノホビル アラフェナミドフマル酸塩
pp.153-160
発行日 2020年1月20日
Published Date 2020/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001046
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核酸アナログ製剤は,B型肝炎ウイルス(HBV)感染症治療の中心的治療薬でありDNAポリメラーゼに結合することによりウイルス増殖を強力に抑制する.インターフェロン(IFN)治療に比して副作用が軽くHBV DNAの陰転化,alanine aminotransferase (ALT)の正常化が高率に期待できる.HBV DNA量,ALT値,肝硬変の有無をもとに核酸アナログ治療の適応を決定する.治療目標はALT正常化,HBV DNAの持続陰転化,HBs抗原の消失であり肝線維化の進行と肝発癌,さらには肝関連死を抑制することを目的とする.現在第一選択薬としてエンテカビル(ETV),テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩(TDF),テノホビル アラフェナミドフマル酸塩(TAF)の3剤が推奨されおりそれぞれの特性・副作用を理解し適切な治療薬選択が必要となる.
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