連載 検査値の読み方
明らかな誘因がなくB 型肝炎再活性化を呈した超高齢女性の1 例
正木 尚彦
1
,
木平 英里
2
,
野崎 雄一
2
,
栁瀬 幹雄
2
1国立国際医療研究センター病院中央検査部門
2国立国際医療研究センター病院消化器内科
キーワード:
B 型肝炎ウイルス
,
再活性化
,
de novo B 型肝炎
,
核酸アナログ製剤
Keyword:
B 型肝炎ウイルス
,
再活性化
,
de novo B 型肝炎
,
核酸アナログ製剤
pp.113-117
発行日 2019年12月20日
Published Date 2019/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001028
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B 型肝炎ウイルス(HBV)キャリア,あるいはHBV 既感染例が,免疫抑制剤投与や抗がん剤治療を受けた後に急激な肝機能障害を呈し,時に肝不全死に到ることがあるという事象は,消化器・肝臓内科のみならずこれらの薬剤を使用する機会の多い血液内科,膠原病科,移植外科などに所属する臨床医にも「B 型肝炎再活性化」として認識されつつある.これら薬剤の治療前にHBV 関連マーカーの測定を行わず,あるいは測定してHBV キャリア(あるいは既感染パターンだが潜在的な持続感染が強く疑われる)であることが判明していたにもかかわらず,適切な予防的処置を施行していない場合には医療過誤とみなされ,訴訟案件になりかねない.
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