特集 肝臓病学の未来―ウイルス性肝炎から脂肪肝と肝がんの時代へ
B型肝炎
治療のポイント:インターフェロン,核酸アナログをいかに使いこなすか
森 奈美
1
,
辻 恵二
1
,
茶山 一彰
2
1広島赤十字・原爆病院消化器内科
2広島大学病院消化器・代謝内科
キーワード:
PEG-IFN
,
核酸アナログ
,
併用療法
Keyword:
PEG-IFN
,
核酸アナログ
,
併用療法
pp.1101-1105
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika123_1101
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Summary
▪B型肝炎の抗ウイルス療法は,PEG-IFNに代表されるインターフェロン製剤と核酸アナログ製剤の2つであり,各々単独あるいは併用して治療する.
▪PEG-IFNの治療効果はHBe抗原陽性例で20~35%,HBe抗原陰性例で20~40%である.
▪核酸アナログとIFN/PEG-IFN併用療法は,核酸アナログ製剤を安全に中止する方法として位置づけられている.適応基準はまだ作成されていないが,症例によっては単独療法の治療効果を増強させる可能性がある.
▪妊婦・授乳婦における抗ウイルス療法には,tenofovirが推奨される.
▪核酸アナログ製剤の長期投与では,腎や骨など他臓器の合併症にも注意する.
© Nankodo Co., Ltd., 2019