特集 肝臓病学の未来―ウイルス性肝炎から脂肪肝と肝がんの時代へ
B型肝炎
核酸アナログ治療は肝がんを抑制するのか
川中 美和
1,2
1川崎医科大学総合内科学2
2川崎医科大学総合医療センター内科
キーワード:
B型肝炎
,
肝発がん
,
核酸アナログ製剤
Keyword:
B型肝炎
,
肝発がん
,
核酸アナログ製剤
pp.1107-1110
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika123_1107
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Summary
▪核酸アナログ製剤などの治療による抗ウイルス効果によってB型肝炎による肝不全は減少しているが,肝がんは減少していない.
▪核酸アナログ製剤による肝発がん抑制効果はあるが,肝発がんが消失するわけではない.
▪核酸アナログ製剤投与例でも肝硬変,高齢,HBV DNAが低値でもHBs抗原とHBcrAgが高値の例では肝発がんに注意する必要がある.
▪HBs抗原陰性化が達成できれば肝発がん率は低下するため,HBs抗原低下や陰性化を目指した治療が必要となる.
© Nankodo Co., Ltd., 2019