連載 内視鏡の読み方
大腸腫瘍性病変の診断法―拡大内視鏡所見―
斎藤 彰一
1
1がん研有明病院下部消化管内科
キーワード:
内視鏡診断
,
拡大内視鏡
,
pit pattern
,
Endocytoscopy
,
上皮性腫瘍
Keyword:
内視鏡診断
,
拡大内視鏡
,
pit pattern
,
Endocytoscopy
,
上皮性腫瘍
pp.1409-1414
発行日 2019年9月20日
Published Date 2019/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000947
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前回(Vol. 34 No. 3 p.330~335)は,拡大内視鏡観察の施行前に通常内視鏡観察で病変部の詳細観察を行う重要性について詳述した.その後に,非拡大観察である程度つけた「あたり」について,拡大観察を慎重に行うことが重要である.とくにLST(laterally spreading tumor)やSSA/P(sessile serrated adenoma/polyp)のような粗大病変では,やみくもに拡大観察を行っても時間がかかるだけで,無意味な時間が経過するだけである.あくまで粘膜下層(SM)浸潤を疑うワンポイント観察が重要で,非拡大観察で得られた情報に裏づけ証拠となるような不規則な血管模様や腺管開口部が観察されれば,次の治療選択において自信がもてることになるのである.
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