連載 検査値の読み方
γ‒GT は敵か味方か?
水田 敏彦
1
1聖医会藤川病院内科
キーワード:
γ‒GT
,
グルタチオン
,
酸化ストレス
,
動脈硬化
,
抗がん剤耐性
Keyword:
γ‒GT
,
グルタチオン
,
酸化ストレス
,
動脈硬化
,
抗がん剤耐性
pp.1403-1408
発行日 2019年9月20日
Published Date 2019/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000946
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血液検査で肝胆道系の異常を表すAST,ALT,アルカリフォスファターゼ(ALP)などの肝生化学検査〔2016 年12 月米国消化器病学会(ACG)ガイドラインでは,AST,ALT,ALP,ビリルビンなどは,liver function tests(肝機能検査)ではなく,liver tests(肝検査)またはliver chemistries(肝生化学検査)と呼称すべきとしている〕は,単に逸脱してきた酵素であり,それ自体の作用に臨床的意義はないと考えられている.γ‒グルタミルトランスフェラーゼ(γ‒GT)はアルコール摂取やALP と同様に胆管系の障害や胆汁うっ滞時のマーカーとして知られているが,肝胆道以外の疾患との関連が多数報告されており,そこにはγ‒GT 自体の酵素としての作用が関与している.
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